事務局長の独り言 鈴木宣弘先生の「日本の食が危ない!」を読む

_______________________________________

鈴木宣弘 著

「日本の食が危ない」


緊特急集 ウクライナ戦争でさらに深刻化

日本の食が危ない!

低迷する自給率、対米従属の安全基準

――このままでは国民が飢え死にする!


東京大学大学院農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘


文芸春秋 2023年4月号


 今、すさまじい勢いで食料品が値上がりしている。
 たとえば「物価の優等生」と呼ばれた鶏卵は過去数年間、キロ百二十円〜百七十円で推移してきた。ところが昨年末から急上昇し、今年二月には三百三十五円と過去最高値をマークしている。
 小麦や肉類、乳製品なども軒並み値上がりし、ため息をついている読者の方も多いだろう。
 だが、食料品の高騰は一時的な現象ではない。
 今、世界の食料は「クワトロ・ショック」と筆者が呼ぶ四つの危機に見舞われているのだ。
 それは以下の通りである。
  @コロナ禍による物流の停滞。
  A 中国による食料の「爆買い」。
  B 異常気象による世界的な不作。
  C ウクライナ戦争の勃発。

スマホサイトに切り替える

日本農業新聞

2022年6月10日に掲載しました。